2016.1.27

『お食事会の席次もこれで安心。』上座下座の考え方。テーブルコーディネート教室

レストランで、あるいはご家庭に招かれて、どこに座っていいか迷ったことはありませんか?

なんとなく座ったはいいけれど、この席で良かったか不安で、

お食事を楽しめない…なんていうこともありますよね。

本日は簡単そうで難しい、席次について写真をお見せしながら、ご確認していただこうと思います。





↑お部屋の入口に立って、ダイニングルームを見たところです。

黄色のクロスをかけたテーブルの席に、上座から順に番号をふりますと、こうなります。↓





お部屋の奥、床の間やマントルピースなど(この場合はピアノ)の前が上座。

入り口近くが下座。

西欧でも日本でもマナー(作法・しきたり)が成立したのは、封建時代。

主従関係がはっきりしていた一方、暗殺なども多く、いつ刺客に襲われるかわかりませんでした。

上座は、床の間を背にした華やかな席というだけでなく、

万一、敵の侵入があっても入り口から遠いので、態勢を整えることも可能という利点がありました。

また窓からの景色が見えるというのも、現代ではいいお席の条件の一つです。





さてもう一つ。こちらはどうでしょうか↑。同じくお部屋を入り口から見たところ。

青いクロスのかかっているテーブルの席次を考えてみてください。答えはコチラ↓。





もう、お分かりですね。

この場合床の間に当たるのは、大きなお花が飾ってあるコーナーになります。

そして、入り口から遠いお席が上座。入口に背を向けるお席が下座。





ではダイニングではなくリビングルームの席次はどうなるでしょう?

リビングルーム(奥の部屋)をテーブル越しに見たところ↑。答えはこちら↓。





ソファーはどんなときも一番上座になります。促されてから座ります。

(促されないかぎり座らないようにしましょうね。)

お部屋の奥、入り口から遠いお席が上座。入り口近くが下座。

左右では、右が上座。ご夫婦で招かれたのでしたら、ご主人様の左に奥さまがおかけください。

 

ただし欧米では、レディーファーストの考え方が主流です。

ヨーロッパにお出かけの際、男性に促されたら、遠慮なく右におかけになってください。

大切にされている証拠です。

 

親子でしたら、親が子より上座に。

ご年配の方、または年下でも目上の方とご一緒でしたら、その方を上座に。

グループでしたら、自分がどのくらいの席に座るべきか、お出かけ前に考えておくと良いでしょう。

 

いかがでしたでしょうか?大体頭に入ったのではないでしょうか?

席次についての不安が解消されれば、楽しく美味しくお食事ができますね。




テーブルコーディネート基礎コース『食卓の美学セミナー』では、和食のマナー、洋食のマナーとして席次やお食事会での正しい振る舞いについて、具体的にお学びいただけます。

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Writer


エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko


福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。

90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。

2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。