2017.1.28

『三日坊主』のもう一つの意味。厳しい修行の中で見つけた真理とは?

Category :

生徒様に触発され、早寝早起きの目標を立てて一週間。

…は、たっていないのですが、まだ何とか続いております。12時前に寝て、7時に起きる。(←ちっとも早くない…)

皆様も新しい一年を始めるに向かって、抱負をおあげになったのではないでしょうか?

 

『三日坊主』という言葉がありますね。

大抵は「せいぜい三日しか続かない」という感じにネガティブに使用されているかと思いますが、

でも違う解釈もあるのをご存知でしょうか?

 

あるところに仏門を目指す一人の青年がおりました。

僧侶になるための修行は、一日2食、一汁一菜で大変厳しいもので、

青年は一番新入りだったため、一番早く起きて先輩たちの分まですべての準備をしなくてはなりません。

一連の修行の他にも掃除洗濯、炊事、風呂焚きなどの雑事も多く、お風呂に入れるのも一番最後。

湯は大抵冷めきっているため、疲れ切っているのに体が冷えきって寝付けないこともたびたびでした。

 

(そこでお風呂の窯に薪をくべる時、角のとれた石を焚口に一緒に入れておいて、

寝る時に温まったその石を懐に抱いて寝ると、体が温まり良く眠れた・・・このことが、

懐石料理の”懐石”という言葉の由来になったとのことです。)

 

さて青年はあまりの修行の厳しさに、いつも親切な先輩に

修行に耐えられそうもない。自分は僧になるのに向いていないのだと思う…と相談しました。

先輩はこう答えました。

『…そうか、わかった。本当にそう思うのならやめてもいい。

でもお前をずっと気にかけてきた私のために、あと三日だけ頑張ってくれないか?』

青年はやめることを前提に、先輩のためにあと3日だけ頑張ることにしました。

 

厳しい修行の最後の日、一日が終わると青年の心に

先輩との約束を守ることが出来た安堵感とともに、なにやら自分に対する信頼感が生まれていました。そして

『…ここまで、頑張ってきたのだから、もう3日頑張ってみようかな?』

という気持ちが自然と湧いてきました。

 

そのように次の3日、次の3日…と修行を続けるうちに、一ヶ月、3か月、一年と過ぎていき、

いつしか3年の月日が過ぎ、すべての修行を終えることが出来た…ということです。

 

このお話から『三日坊主』は

「どんなことでも三日続けることができれば、いつか目的を達成することができる。」

という意味に使われることがあるそうです。

 

数年前、母がラジオで聞いて話してくれました。

一般的な用法とどちらが正しいのかはともかく、こちらの説の方がわたくしはずっと好き。

そう言えばお菓子作りもお料理も、初回でうまくいかなくても

3回チャレンジしてみるようにというのが母の教えでした。

『3』というのは、”何かが変わる数”なのかもしれませんね。

 

夢や目標はただ心に抱いていても、叶うものではありません。

まず一歩踏み出して、3日続けてみる。そうするとほんの少しかもしれませんが、成果や達成感が感じられるものです。

そうすれば次の3日を頑張る力になる。

たとえ3日後に本当にやめてしまっても、3日やってみたのと、全くやらなかったのでは、

何かが違うはずなのです。

 

合わない上司との関係、苦手な勉強、嫌な仕事…

すぐに投げだしてしまわずに、3日だけ頑張ってみてください。

きっと思いがけない良い結果につながりますよ。





意味もなくトムとのツーショット。でも動物との付き合いも三日続けば、ずっとうまく続きますよね。

Category

Writer


エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko


福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。

90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。

2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。