いきなり涼しく…いえ寒くなりましたね。
先週まで「いつまでもお暑いですね~。」が挨拶の言葉だったのに…。
急激な気温の変化は体に響きがちです。
皆様お風邪などお召しにならないように、気をつけてお過ごしくださいね。
さて先日から和の食事のマナーについてお話ししております。
本日はお箸のマナーの基本をご確認いただくために、
写真を撮ってみました。
基本の和食の配膳。手前に箸と箸置き。その左にご飯茶碗、右に吸い物椀。
中央奥に、向付椀。右奥に湯のみ。
まず、箸のとり方。
右手の指で箸の上の方を持ち上げます。
左手で箸の先端の方を受けて支え、右手の指を箸の上の方へ滑らせるようにして…
箸の下から持ち直し、左手の支えを外します。
次に箸の置き方。
左手で、箸の先の方を支え、右手を滑らせるようにして、箸の上から持ち替え、
左手を外して、右手で箸置きの上にに戻します。
今度は器の持ち方です。
器は両手で側面をもって持ち上げ、左手の指の上に置きます。
右手で箸を取り上げ、器を持った左手の中指に、箸先をあずけます。
左中指を支えに、箸の下から右手で持ち直します。
置くときは、器より箸が先。右手で箸置きに箸を戻し、
器は両手で盆の上に戻します。
お吸い物の蓋は、水滴が盆の上にこぼれないように、注意しながら、ゆっくりあけます。
もし、蓋がとりにくいようでしたら、左手の親指と他4本指でお吸い物椀の側面を軽く押すと、
空気が入って蓋がとりやすくなります。
蓋は、盆の中でも盆の外でも良いので近くに、水滴を落とさないように内側を上に置きます。
お吸い物は箸で具を抑えて、一口目は汁からいただきます。
お刺身は醤油をいれた小皿を左手に持って、右手の箸で一切れずつ醤油につけて、いただきます。
小皿はお刺身の器に近づけたり、胸元に盛ってきたりすることが出来るので、
お醤油が垂れる心配はありません。
わさびは醤油に溶かさず、お刺身の方に小量つけていただきます。
左手で醤油や汁を受けようとするのは、大変貧相で不衛生な感じがするので、しないようにしましょう。
和の器は手のひらに乗る大きさのものは、だいだい左手にうけて良いのですが、
高台と足がある器は手に受けてはいけません。
頂きやすいように、手前に移動させると良いでしょう。
それでも汁が垂れそうでしたら、
左手にお懐紙をもって、汁を受けてください。
手のひらで受けようとするより、ずっと清潔感がありエレガントです。
いかがでしたでしょうか?箸使いの美しさはその人の品を表します。
正しい箸使いを出来るように、毎日の食卓で練習すると良いですね。
エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko
福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。
90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。
2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。