今日は一年で最も暑い日、”大暑”だったそうです。
…それほどでもなかった、ですね。
あ、こんなことを言っているとお天道様のプライドを傷つけて、
“あら、そう?じゃあ…”などということになっては大変です。暑かった、暑かった!
さて今月はガラスをテーマにお話ししております。
本日はグラスなどガラス器のお手入れの仕方についてです。
まずグラスは、購入後すぐも、しばらく食器棚に入れておいたものも
使う前に必ず洗剤洗い+すすぎしてください。
新品でも製造、流通段階でなにが付着しているかわかりませんし、
洗って食器棚に入れているだけで、意外とほこりなどが付着するものです。
使用後はすぐに洗剤+お湯すすぎをし、しばらく布巾の上に伏せて置き、
水滴はほとんど布巾に吸収されたが、水分は完全には乾いていない状態で、
清潔な麻布で拭いてください。(麻は毛羽が残らない。)
布巾はたくさん用意して、取り換えながら拭くと良いでしょう。
(二度拭きするとベスト!)
布巾の上で自然乾燥させるだけでは、
水道水に含まれるカルシュームなどのミネラル分がグラスの表面に残って、
白いスポットを作ってしまいます。
耐熱表示があるガラス以外は、電子レンジ、オーブン、食器洗い機には入れられません。
とくにクリスタルガラス、カットガラス、金彩入りのものは手洗いONLYです。
毎回上記のようなお手入れをしていても、だんだんとくすんできたような気がしたら、
台所用漂白剤を薄めたものに、1時間ほどつけてから、拭き上げてください。
カット部分に入り込んだ汚れまですっきり落ちて、新品同様になります。
けれども水滴を拭かなかったことによるスポットは、台所用漂白剤でもとれません。
クリスタルガラスにはクレンザーなども使えないので、
スポットを消すことはあきらめるしかありません。
クリスタル…というと固いイメージがありますが、
鉛を25%前後含んだクリスタルガラスは実はカリガラス、ソーダガラスに比べ
とても軟らかく(だからこそカットなどのコールドワークが可能なのですが)、
傷が付きやすく、欠けやすいという側面もあります。
洗う時は柔らかいスポンジを使用して下さい。
透明度が高く、光を美しく反射し、指ではじくと澄んだ綺麗な音がする一方、
急冷急熱にも弱く、60℃以上の温度差でひびが入るといわれていますので、
ホットレモネードや焼酎のお湯割りなども危険です。
グラス・ガラスの器のお手入れ法いかがでしたでしょうか?
グラスは食卓の花と言われ、グラスがいくつ並んだかで宴会の規模がわかったと言います。
けれども割れやすいのも確か。購入するときはテーブルに付ける人数分+2~3個がお勧め。
素晴らしいガラス器を使うと、扱う手やしぐさが自然と丁寧に、美しくなります。
エレガントに女性になる近道かもしれませんね!
エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko
福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。
90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。
2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。