昨日の蒸し暑さはどこへやら、涼やかな日曜日でした。
暑いよりは雨が好きです。
さて、テーブルコーディネート基礎コース『食卓の美学セミナー』のリポート途中で、
ニコライ・バーグマン展覧会や6月のお料理教室のお話しになりましたが、
本日は再び戻って、お教室風景をお見せしますね。
6月のテーマは『リネンの知識』。
テーブルクロスやナフキンなど、テーブルコーディネートに使用する布のことを、
麻でなくとも、テーブルリネンと言います。
↑のテーブルクロスはインテリア用の布(ファブリック)でオーダーしたテーブルクロス。
服飾用の布は90㎝幅ですが、ファブリックは140cmあることが多く、
真ん中で継ぐことなくテーブルクロスに仕立てることが出来ます。
ナフキンもテーブルクロスの色から一色取って、別布でオーダーしました。
こちらにもファブリックで作ったテーブルクロスを展示。
服地より厚手で、色柄もダイナミック。
防水加工を施されているものも多く、テーブルクロスにぴったりですね。
テーブルクロスやトップクロス、ナフキンやテーブルマット、カクテルナフキン、ドイリー…
テーブルリネンの種類などをご説明したあと、今月の実習、ナフキンワークです。
まずはしわがついていないうちに、『ファン(扇)』です。
優美で大人っぽい。和にも洋にも合いますね。
ナフキンワークは麻のナフキンでないと綺麗に出来ません。
麻で正方形、これが良いナフキンの条件。
なぜ麻かというと麻は乾きやすく、黴菌が繁殖しにくい。よって清潔というわけです。
テーブルコーディネートに大切なことの第一は『清潔さ』なのです。
↑は『タワー』というたたみ方のアレンジで、『ハート』。
バレンタインデーに赤いナフキンで二人分したいですね♡
今月のテーブルコーディネートのナフキンも『タワー』のアレンジです。
花びらみたいに可愛らしいので大好きなたたみ方。ひな祭りなどに良いですね。
↑こちらは『カトラリーホルダー』というたたみ方。
ブッフェパーティーなどで、ナフキンとお箸、フォークを
ワン・アクションで取っていただけます。たたみ方は近いうちに公開しますね。
↑『キャンドル』というたたみ方。このナフキンワークには逸話があります。
オランダのベアトリクス女王が即位なさったとき、商工会議所が話し合って
国民としてお祝いの気持ちを表現しようということになり、このたたみ方を作りました。
その後も即位記念日は必ず、街中のレストラン、カフェ、バー…すべての飲食店は
その日一日女王に敬意を表し、このたたみ方で客を迎え、客も女王を祝福します。
さて、ナフキンワーク、ナフキンフォールディングは何のためにするのでしょうか?
ホテルやレストランが自分の格の高さを表すため?
あるいは”お洒落ぽく”とか、”気取った食事”ということを表すため?
いいえ、相手を大切に思う気持ちを込めるためです。
『いらしてくださって、有難う。』
『お友達でいてくれて、有難う。』
『今日もあなたがあなたで居てくれて、有難う。』
私は綺麗に整えられたナフキンをほどいて、ひざに置くとき、
そこに込められた気持ちが伝わってきて、いつも胸がキュンとなります。
皆様もナフキンワークでご自分の食卓に『気持ち』を込めてみてはいかがでしょうか?
きっといつもより、もっと愛が伝わると思いますよ。
テーブルコーディネート基礎コース『食卓の美学セミナー』は月一回、一回2時間。
日曜日と火曜日のクラスあり。
エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko
福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。
90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。
2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。