一晩降り続いた雨も上がり、さわやかな朝。今日一日どのようにお過ごしでしたか?
5月初めに5月庭の名わき役としてベリー類を紹介いたしました。
本日は陰の主役をご紹介したいと思います。それは『香り』!
エレアカガーデンには生徒様やお客様を香りでお迎えし、香りでお見送りすべく、
芳香植物を多数植えています。
花木、つる植物、バラ、ハーブなど一年中香る庭を目指していますが、
やはり5月は一番良い香りを楽しめるとき。
『ダイダイ』の花。夜や雨上がりといった空気が湿っている時間に良く香ります。
アロマテラピーで珍重される精油『ネロリ』はこの花から抽出されたものです。
お花の素朴な美しさからは想像もできない、気品のあるゴージャスの香り。
冬にはオレンジ色実がたくさんなり、冬の庭を暖かく彩ってくれます。
エレアカガーデンではキッチンの窓から見える、東の小庭の真ん中にあります。
『ジャーマン・アイリス』。正しくは『ベアーデッド・アイリス(ヒゲアヤメ)』。
マットな質感のブルー味を帯びた剣のような葉。花色はとても豊富で花丈は1メートルほど。
甘い香りが強く、庭を包み込みます。
花後は花房を切り取り、乾燥気味に管理。秋に株分けして花を増やしましょう。
球根は土に置くようにし、深植えしないこと。
エレアカガーデンではアプローチの階段横に植えて、
生徒様に香りを楽しんでいただいています。
五月梅。四枚花びらの可愛らしい花が4輪集まって咲きます。上品な、さわやかな香り。
葉が大きく、花びらが散りやすいので、切り花にするにはあまり向かないかも。
でもお庭に一本あると、花の季節は幸せです。
秋に剪定すると花芽を切りとばしてしまうので、伸びすぎた枝は夏前にカットすること。
エレアカガーデンではバックガーデン、ライオン池の横にあります。
つるバラ『ユキ』。最東のお隣さんとの境のフェンスに誘引しています。
枝が固くて棘が多く鋭いので、誘引は一苦労。
青みがかった葉はマットな質感。花は真っ白で直径10㎝以上の大輪、花芯は赤でグラマラス。
エレアカガーデンの中で、最も香りの良いバラ。
でも最奥にあるので、花に気づく人も香りに気づく人も稀です。
5月の玄関ポーチに立つと誰しもその香りにお気付きになります。
ほとんどの方がバラの香りだとお思いになっているはず。でも実はこちら↑。
スイカズラが香りの主。玄関ポーチの前
『アイス・バーグ』と『ニュー・ドーン』の隣に植えています。
別名『ハニー・サックル』。蜂が好んで蜜を吸いに来ることから名づけられました。
常緑のツル植物。花色はわが家はピンクの花とオレンジですが、
白と黄色の花もあります。心地よい穏やかな香りが控えめに香ります。
エレアカガーデン、5月の陰の主役…いかがでしたでしょうか?
今年はこれらすべてすでに終わってしまいましたが、
これからの季節はハーブ類のさわやかな香りがお楽しみいただけると思います。
香りは目に見えないながら、脳や潜在意識に働いて、気分を良くし、
健康にも一役買うことが証明されています。
詳しくはアロマテラピーをテーマに今度お話しさせていただきますね。
どうぞお楽しみに。
エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko
福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。
90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。
2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。