2016.8.17

日本の”香り”の歴史 と 現代におけるアロマテラピーの意義

お盆を過ぎ、例年通り夜になると鈴虫の音が聞こえるようになりました。

虫って実に日付に正確ですね。朝夕風も出てまいりました。

でも天気予報では高温注意報が出ています。皆様、ひきつづき熱射病にお気を付けて。

 

さて、先日より『アロマテラピーの歴史』についてお話しさせていただいています。

古代文明とヨーロッパでの精油やハーブの利用をみてまいりましたので、

本日は日本における『香りの歴史』を考えていきたいと思います。




日本の『香りの歴史』

 

日本では大和朝廷や邪馬台国でも、神事に香木を焚いたとされ、

奈良飛鳥時代には中国より様々な香木がもたらされました。

平安時代には空薫物(部屋や衣服に香りを焚きこめる風習)が生まれ、

室町時代、茶道、華道と同じくして『香道』が完成し、江戸時代に最高期を迎えます。

現代の私たちの生活にも、菖蒲湯、ゆず湯といった芳香植物を使用する健康法が

風習として伝わっています。(季節の変わり目に体調を整える目的があるといわれる。)



http://www.kawakamiyakasuitei.jp/blog/sb.cgi?month=201305




『現代におけるアロマテラピーの意味』

 

けれども、科学に裏づけされた効能のはっきりした医薬品や、

高機能化粧品に囲まれた現代の私たちにとって、

アロマテラピーがどのような意味を持つのでしょうか?

香りも好きな香水を購入して使えば良いのではないでしょうか?

 

毎日10分以上、草や土の上を歩くという方は、いらっしゃいますでしょうか?

私たちの環境は戦後急速に変化し、

アスファルトやコンクリートに囲まれた生活が普通になってしまいました。

以前でしたら自然の中を通ることで気づかないうちに得られていた

自然による癒しや励ましを得ることが出来なくなりました。

それを補充する意味がひとつあります。



http://feecoeur.at.webry.info/200804/article_5.html

 

またある高齢者施設でのお話しですが、そこでは

夕方すべての入居者に睡眠導入剤を与えて、夜間のお世話の手間を省こうとしました。

しかし薬を与えているのにもかかわらず、徘徊や問題行動は減らず、

それどころか症状が悪化するケースが目立ち出しました。

そんな時あるセラピストの提案で、

朝はローズマリーのすっきりとした香りを館内に漂わせ、

夕方にはラベンダーの穏やかな香りを用いたところ、

朝になると入居者が自分から目覚めて部屋を出、

夕方はゆっくり自分部屋で過ごした後、

穏やかに眠りに付くといった生活スタイルが自然に行われるようになり、

認知症の症状の軽減も見られるようになったとのことです。

このようにアロマテラピーは、乱れががちな現代人の生活のリズムを

整えるためにも有益な手段と言えるのです。



https://horti.jp/22106

 

いかがでしたでしょうか?

菖蒲湯やゆず湯がアロマテラピーの一つだなんて、思いませんでしたよね。

また現代人にとってもアロマテラピーを利用する意義があることを

ご納得いただけたのではないでしょうか?

明日は、どのようにして精油が私たちの心と体に働くのかということを

お話ししたいと思います。どうぞお楽しみに♡

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Writer


エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko


福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。

90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。

2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。