午後から大降りになりました。被災地が心配です。
熊本からお運びの生徒様によると、一旦治まりつつあった余震が数日前から、
ぶり返しつつあるとか…。熊本は九州の中心。
熊本の異変は九州の…いえ、日本の異変では?
とにかく地盤が緩んでいますので、皆様たかが雨と思わずに、
十分気を付けてお過ごしください。
さて6月のテーマは『テーブルリネンの知識』。
本日はナフキンのマナーについてお話しさせていただきますね。
ナフキンはいろいろな形に畳まれていることがありますが、
使用するときは、着物でも洋服でも、首に回したり、胸元に挟んだりしてはいけません。
二つ折りにして、膝に置いてください。環を手前に置くのがエレアカ流。
ですが、人によっては環が膝側とおっしゃる方もいらっしゃいます。
試してみて、ご自分が使いやすいようになさってください。
いずれにしても一枚に広げて、びらっと膝や胸にかけるのはNG。幼い感じがします。
お話し中などで手を休めるときも、手はテーブルの上に出したままにします。
手を膝に置くのはサービスを受けるとき、給仕しやすいためにするだけ。
口を拭くときは二つ折りにした内側の角で、口元を抑えるように拭きます。
ナフキンの真ん中で、顔を左右に振るようにして拭ってはいけません。
口を拭くときは視線を下に。
↑お食事中に席を立つときは、ナフキンは椅子の上に置きます。
椅子の背にかけると、席を外していることが目立ちますし、
何かの拍子に床に落ち、誰かが踏んで転ぶかもしれません。
もしお食事中にナフキンを床に落としてしまったら、自分で拾って差し支えありません。
口は二つ折りにした内側で拭きますので、内側は床に触れていないのだから、
そのまま使用できます。気になれば、給仕人にお願いすれば取り換えてもらえます。
飲食がすべて終わって席を立つときは、
ナフキンはテーブルの上に軽くたたんで置いてください。
着席前とおなじようにナフキンワークする必要はありません。
以前は満足したことを表すために、ぐしゃぐしゃにして置くようにと言われたものですが、
現代はそのようなマナーは時代遅れ。『立つ鳥あとをにごさず』でまいりましょう。
更にワンランク上を目指すなら、会食者全員、同じ側に同じ形でおくと、
『なんて心が一つになった素敵なグループなんだ!』と認識してもらえます。
主賓や主催者、リーダー的立場の方の置き方にならうと良いでしょう。
ナフキンのマナーいかがでしたでしょうか?知っているようで、
いざという時どうするのだったかな?という点もあったのではないでしょうか?
マナーは急には身に着きません。
練習の場と思って毎日のお食事の時もナフキンを使用してみてくださいね。
エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko
福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。
90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。
2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。