今日は『小寒』。
二十四気の一つで、この日を境に寒気が強くなるのだそう。
寒さと共に受験も本番。
なぜこのような気候の時期に…と毎年思いますが、致し方ありません…。
受験生をご家族にお持ちの皆様、どうぞ体調に気を付けてあげてくださいね。
さて父の体調をお気遣いいただき、有難うございます。
二つの病院に連れて行ったと申しましても、ひとつはお薬を頂くための定期通院ですのでよいとして、
問題はもう一つの方。本日はそちらについてお話ししたいと思います。
文とは関係ないのですが、お家が綺麗になってご機嫌な金ちゃんをご覧ください。
皆様、蜂窩織炎(ほうかしきえん)という病気をご存知でしょうか?
ぶつけたとか、ムカデに刺された、猫に噛まれたなどということなく、
とくになにもしていないのに、突然炎症がおき、まるまると赤く腫れて、痛くてたまらない…。
それが蜂窩織炎…化膿性の細菌感染症です。
わたくしたちの身の回りには様々な細菌が存在していますが、
通常は皮膚のバリヤ機能によって守られているため、
体の中に入り込んで感染症を引き起こすことはありません。
でも高齢や病中病後などで、免疫や抵抗力が弱っているときに、小さな傷から細菌が入り込み、
皮下組織の深い部分にまで侵入し炎症をおこし、細胞を壊死させることがあるのです。
すいすいす~いと気持ちよさそうですね。
…と言いますと、とても恐ろしく感じられますが、適切な抗生物質を服用すれば数日で治ります。
父は今回右手に発症し、『もうピアノが弾けない!』大騒ぎに。
でも実は同様の症状で病院に行くのは三回目。
わたくしは『はいはい、大丈夫だから!』という感じだったのですが、
とにかく痛みが強いので、お正月明け早々病院に行くことになったのでした。
蜂窩織炎と症状が似ていても、高熱や血圧低下、そして急速な症状の悪化が見られる場合は、
壊死性筋膜炎…いわゆる『人喰いバクテリア』の可能性もあります。
そうなりますと細胞の壊死を食い止めるためには患部の切断しかなく、
死亡率もかなり高いので、やはり素人判断は禁物。
出来るだけ早く病院で診察を受ける必要があります。
金ちゃんの得意技、『必殺掃除機食い』!掃除機のようにエサを吸いながら進む食べ方です。…全く優雅じゃない。
さて病院で蜂窩織炎と診断され、抗生物質と鎮痛剤を処方されたら、
指示通りに薬を服用し自宅で安静にします。
痛みが引くまで、入浴やマッサージといった血行を促進するようなことは避ける方がよさそうです。
人にうつるということはありませんが、
免疫の低下が原因となっているということは、他の病気にもなりやすいということ。
外出は避け、よく睡眠をとり、腸内環境を整え、体の抵抗力を取り戻すことに努めましょう。
本日はエレアカブログとしては珍しい、医療豆知識をお届けしました。
抵抗力が弱まるこの季節、皆様も健康には十分に気を付けてくださいね。
エレガントライフアカデミー代表
原田 章子 Harada Shoko
福岡市に生まれる。福岡雙葉小学校、中学校、高等学校卒業。白百合女子大学文学部、国文学科卒業。
90年代よりテーブルアートを志し、フランス留学。料理学校『コルドン・ブルー』、『リッツ・エスコフィエ』で料理と製菓を学ぶ。公爵夫人マリー・ブランシュ・ドゥ・ブロイユに師事し、フランス食文化史を学ぶ。パリの生花店『コム・オ・ジャルダン』で修業。その後も定期的に渡仏し、同店で研修を受ける。
2015年、母、原田治子逝去に際し、エレガントライフアカデミーの代表に就任。当Blogの執筆も手掛ける。